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月曜、今日は晴れで良い天気だ。通学中の背中がポカポカする。
人形を部屋に置いてから3週間はたっただろう。案の定母さんと父さんには笑われた…
ま、それはいいとして後ろから足音が聞こえる、きっと勇治だ。
『龍くんおはよ~vV』
ほら来た。
『うん、おはよ。でさ、語尾にハートつけると気持ち悪いから。』
『酷い!酷いや龍騎、軽く傷ついたよ勇治くん!』
『…はいはい、さっさと学校行きましょうね~。時間は過ぎる一方だよ。』
とか言って俺は走りだした。もちろん勇治も愚痴は言うものの着いてくるんだから可愛い奴だ。
『え~…、昨日のニュースを見た人も居ると思うが。○○校の生徒三人が校門の前で殺害されているのが見つかったー。』
クラスには知る人は知る人でニュースはどうだったか、などとの会話。知らない人は、えーなどとあからさまに驚く者が多数。教室はどよめきに溢れた。
『わかっている通り犯人はまだ捕まっていない。登下校の際にはなるべく集団でな。以上ホームルーム終わり!』
『次は体育かぁ…』
学校では昨日の事件の話が話題になりなんとなく落ち着かない。それで勉強に身が入らないと言ったら言い訳だろうか。いや、確かに1,2時間目はなんにも覚えてないもんだから自分のこれからをちょっと心配する。
『龍騎、次体育。更衣室いこ!』
『ん……あ、あぁ。今行く!』
多少生返事だったかもしれないが俺はジャージが入った鞄を持って教室を後にした。
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