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「酷く怯えておるのじゃ。――自分が国の頂点に立つということにな」
やっぱり、な。
「まだ婚約段階であって正式に結婚した場合じゃないがの、余程のことがない限り婚約破棄は無い。実際に政権を持つのは姫じゃが……『国王』という肩書きを背負うことには変わりない」
「さっき、何かから逃げるかのように全力で走ってるカイルを見ましたが……」
「ああ。政治学やら経済学を学ぶのが嫌で逃げてるのじゃ。せっかく姫が直々に教えてるというのにのぉ」
「……申し訳ありません」
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