末っ子

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「いや、姫はカイル殿が逃げるのを承知で自分が教えようとしてるのじゃ」 「……え?」 「もちろん、二人きりでいたいという乙女心もあるがの」 そう言って、ニッコリと笑う。 「他の人が教えたら、カイル殿のことだ。文句を言わずに従うだろう。だがそれで本当に良いのか?もちろん知識は大切だ。だが、知識を押しつけることで王にふさわしい人間になるのか?」 ロナルド様は両手の人差し指を交差させた。 「答えはノー、だ。確かにカイル殿は勉強も嫌いだろうが、責任感が生まれれば嫌でも取り組もうとするだろう」
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