再会 直SIDE

2/7
前へ
/86ページ
次へ
『最低・・・忘れるぐらいなら指輪なんかくれないでよ』 そう言って女の子は走って言った。 俺が何かしたのか? 『今の誰なんだ?』 とりあえず硫に聞いてみた。 『直、本当に分からないのか、愛那ちゃんだよ。ガキの頃俺たちと毎日つるんでた女の子だよ!!』 硫は少し興奮していた。 愛那・・・どっかで聞いた名前だ。 『直くん、愛那ちゃんが、引っ越す日に、大人になったら結婚しようって告白したんだよ』 一樹が説明してくれた。 だから、あの女は、指輪がどうのこうの言ってたのか。 『まだ思い出せないのか、俺たちのたった一人の妹だ』 颯の一言で、俺は十年前の、忘れてた記憶を思いだした。
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加