再会 直SIDE

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十年前、俺らには、妹がいた一つ違いの女の子だ。 俺ん家の前の家に住んでいた。 愛那の両親は共働きで、帰りが遅いから、オレん家で預かってて、俺らが毎日、保育園に迎えに行ってたんだ。 一年間だけだったけどな。 『・・・行くぞ』 知らない間に俺はこえをあげていた。 『行くってどこにだ、愛那ちゃんのことはどうでもいいのかよ!!』 硫が怒鳴った。 『俺たちの妹のいる所にだよ』 『直くん思い出したの!?』一樹が嬉しそうに笑った。 『どこにいるか分かるのか?』 『ああ。多分、俺たちが最初に出会った場所だ』 公園・・・公園の入口の小さな階段だ。 俺たちは公園に向った。
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