第1章『入学式』

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「輝、寝てたのか??」 「父さんも姉貴もいたんだ。」 「質問の答えになってな~い。」 「………。」 俺はどうもこの家族が苦手だった。 このノリというか…こいつらの話のテンポについていくのが嫌だった。 「明日、入学式なんだろ?? いきなり寝坊なんかするなよ??」 「しねぇよ。」 「いや、輝だから寝坊あるかもね~♪」 「………。」 「ごちそうさま。」 「もういいの??」 「………。」 (スタスタ…) この息苦しい空間から、とりあえず抜け出したいとばかり思った。 「あいつ…最近、笑顔を見せないよなぁ??」 「どうしたんでしょうねぇ…。」 俺は自分の部屋に戻った。
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