壱 ゆりかけ

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そんな自分の目の前の宙空を、流れるように舞った白い欠片があった。 それは白い、百合のはなびらだった。   先ほど咲いたばかりなのか、まだ表面に僅かな艶をたたえてはいるが、どうしてか散ってしまった、散ったばかりの百合花の欠片だった。
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