弐 こつはい

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恋人に看取られながら静かに息をひきとったという。聞くところによると、姉はだいぶ以前から弱ってはいたが、皆に心配をかけまいと頑なに自分の病状を知らせまいとしたという。 果たしてそれが皆に対しての思い遣りになるのかは分からない。   訃報は、こちらとしては寝耳に水の話だったから、事態を理解するのに時間がかかった。
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