弐 こつはい

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姉の恋人には、葬儀で初めて会った。誠実で真面目そうな人だ。頬が痩けているのはもとからだろうか。虚ろな目をして葬列の後ろを歩いていた。   目が赤いのは泣いたからだろう。ここ数日は睡眠や食事も碌に取れていない様子である。気の毒だな、と人事のように思った。  
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