手紙

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死に向かう誰かへ 今、死のうとしているなら 少しだけ 待ってくれませんか? 少しだけ 命について考えていただけませんか? 少しだけ 理由を話していただけませんか? 少しだけ 私の話を聞いていただけませんか? 私は大切な人をなくしました 「死」というモノが曖昧な世界で 痛いほど「死」を感じ悲しみに襲われました どうか、死なないでください 私が貴方の苦しみや痛みを取り除くことはできません ましてや 体を張って止めることもできません ただ 私にできるのは 死なないでと叫ぶことだけ 偽善だと思われると思います でも 私は叫びます 「死なないでください」と 私もあの人の死を知らなかったら 簡単に命を捨てたり消し去ることを気に留めないでいたと思います でも、あの人の死が私に命の尊さ儚さ美しさ嬉しさを教えてくれました また、残された人の悲しさ辛さ苦しさを知る機会となりました 貴方は何故 死を選ぼうとしているのですか? 本当に死を選ばなければならない程どうしようもできないくらいになってしまっているのですか? そうでないなら どうか死を選ばないでください 自分は必要ないと思ってるという人が居るなら 本当にそうなのかよく考えてください いないと言う人が居るなら 私が必要としています どうか死を選ばないでください 貴方は決して一人ではありません 誰かが必ず居るんです そして 貴方が居なくなってしまったら 悲しみます そんな人はいないと言う人が居るなら 私が悲しみます だから どうか 「死」を選ぶ前に 少しだけ 時間をください
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