-出会いは突然に-

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曲がり角を曲がり、家までの一直線コース。いつも通りの見慣れた風景。 「おいおいおいおい」 だが、今日は明らかにおかしな風景が俺の目の前に広がっている。小学生に聞いてもこれはわかるだろう。 道のど真ん中に、少し大きめの段ボールがポツンと置いてあった。 トラックが落としていったのだろうか? はたまた、誰かがイタズラで置いたのだろうか? だとしたら、気づいた近所の人が片付けるだろう。 だが、それはそこにある。ということは──……。 「ちょっと待てよ、おい」 俺はこういうのが……怖いわけじゃないんだよ!? ただ、ちょっと苦手って言うか、人より不得意なだけであって、断じて怖いわけではないからねっ! 「怖くない怖くない怖くない。お化けなんていない、お化けなんて嘘さ」 寝惚けた人が見間違えたんだしっ! 自分にそう言い聞かせ、段ボールの横をゆっくりと音を立てずに通り過ぎようとした瞬間、 〝ガタガタガタガタガタ〟 段ボールが急に音を立てて動きだした。 「うわあああああああ!!」 近所に俺の声が響き渡るが、誰も出てこない。普通は出てくるだろっ! お前ら冷たっ! 冷徹人間っ! 今すぐ一目散にでも走って逃げたいのだが、驚いた時に段ボールの横に鞄を落としてしまい、逃げたくても逃げれない。 さあ、どうする俺っ? あの鞄の中には、英世さんも入っているんだぞ?
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