-出会いは突然に-

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導き出される答えは1つ。 「英世さんを救出せねばっ!」 英世さん1枚で5月までの1ヶ月を乗り切らなきゃいけない。 ここで英世さんを失うのは、地球が無くなるのと同じくらいの打撃を受ける。……俺限定だがな。 段ボールお化けなんかに負けちゃいられねえ! 「いざ、参るっ」 強気で段ボールへと向かったのだが──…… 〝ガタガタガタガタガタ〟 「またかよおおおお!」 速攻で元の場所へと戻りました、はい。だって、マジでビビるぜ? お前らも1回体験してみればわかるって! 「はぁ……どうすりゃいいんだ?」 ただ段ボールの横から鞄を取るということが出来ず、時間がどんどんと過ぎていく。 どんだけヘタレなんだ、俺は……。 街灯の明かりが何回か点滅し、暗くなった路地道を照らし始める。 相変わらず俺は、段ボールと睨みあったまま動けずにいた。
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