カービー現る

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マーサーの衝撃的注意を聞いた後,バスで3時間程移動し,今回お世話になる施設に到着した。そこは介護施設であった。障害を持ったお年寄りの方々の身の回りの世話や相手をしてあげる。 施設の代表に皆で挨拶をする。名前はカービーさん。38歳男性である。こちらも顔は定かでない。インドっぽい髭を蓄えた顔だ。自己紹介を簡潔に済ませ,カービーさんは英語でこう告げた。 「皆さんが今回の機会で,何かを学んで帰って頂けるように願っております。ではさっそくですが,仕事の手伝いをして頂きたいと思います。ご自由にどうぞ。」 ………。カービーさんは去って行った。僕らは固まったままである。ご自由に?石化した僕らを見てガイドのマーサーさんが日本語で「あ,もう動いてもらって大丈夫です」。………。好きで石になったわけではない。何をするのかわからなかったのだ。
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