運命の刻

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次の日 新聞記者は、またもや変死体が発見されたと、挙って(こぞって)報じた。 ―――そしてその死体は俺のところへと運ばれてくる―――   クリス『…………はぁ』     『どうした[?]ヤケに嫌そうだな[?]』   今話しかけてきたコイツは レオン。本名はレオナルド・アーザー。俺と同じ解剖医だ。   クリス『…あ[?] あ、あぁいや、残忍な犯行だと思ってね。この切り口なんか…ほら。』   レオン『ヒュー❗これは…刃渡りはそんなに長くはないだろうな。だが、この切り口。 もはや芸術レベルだぜ。ただそれだけに犯人は赦せないな。』   クリス『そうだな…今世間では連続殺人の話題で持ちきりだよ…。 名前も判らない犯人だが…手口が同じ、刃物による残忍な殺人。 そこから<切り裂きジャック>と呼ばれている。』   レオン『へぇ…名無しのジャックねぇ… ソイツが解剖学者ってだけの奴だったなら、一度会ってみたかったが…殺人鬼だしな。』   ―――殺人鬼、ねぇ。本当はロンドンの皆を守るためにやってんだけどな…―――   クリス『…ん[?]なんで解剖学者だと決めつけるんだ[?]』   レオン『決まってんだろ[?]この切り口からみて相当の技術者だ。 更に、臓器を一度縫合した痕跡も伺える。 臓器の切断処置も適切。 どう考えても医者だ。しかも外科医か解剖医。』
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