13920人が本棚に入れています
本棚に追加
何事かと思い、同僚と二人で下の会場に駆けつけると…
そこでは、社長がｹﾞｼﾞを真っ赤な顔して怒鳴りつけていました…
話を聞くと…
社長は祭壇のｸﾘｰﾆﾝｸﾞの時期が近づいてきたので、葬儀会場で汚れ具合を確認していたところ、お化けの姿をしたｹﾞｼﾞに、おどかされたのだそうです…
ｹﾞｼﾞを見ると…
ｶﾞｲｺﾂの絵の書いてある、黒い全身ﾀｲﾂ、手には半透明の不気味なお面…
ｹﾞｼﾞ…
いったい どこで仕入れてきたんだ…
夜中にその姿でよく捕まらなかったよな…
社長は、よほど怖かったのでしょう…
目は涙目で、身体を震わせ声を裏返し…
『お前はｼｮｯｶｰか…』
ｹﾞｼﾞは
『すみません』を連発していましたが…
私と同僚は笑いをこらえる事ができず、当直室に退散しました…
ｹﾞｼﾞは当直の私をおどかそうと、自腹でｶﾞｲｺﾂﾀｲﾂを仕入れたのですが…
まさか、間違えて社長をおどかすとは…
ｹﾞｼﾞ…
葬儀屋の社長を、夜中にお化けの姿でおどかした奴は、たぶんお前だけだよ…
家から会社まで、ｶﾞｲｺﾂできたｹﾞｼﾞもｹﾞｼﾞですが、いつも朝しか会社に来ない社長も、この日に限って夜中に会社に来るとは…
二人に運命的なものを感じるのは私だけでしょうか…
最初のコメントを投稿しよう！