Camellia

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そんな風にやんわりと言われてしまうと、何も言えなくなってしまう。 「私は、貴女に、私が見れなかったものをたくさん見てきてほしい。そして、いつか私に出会ったら、貴女が見てきたものを教えてください。あぁ……そのとき逢う貴女が今のまま、美しいといいなぁ……」 唯がそういい終わると同時に、夜鳴が勢いよく襖を開けた。 「姫様……朝鳴と唯が……消えて……火の手が……」 姫が室内から出ると、遠くに火の手を知らせる煙が上がっていた。
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