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「私のせいだとでもおっしゃるのですか?」
「そうに決まっているではないか」
女性は手にしていた水鏡に向かって毒づく。
水鏡の中には青年が移っていた。
年の頃は十代後半、女性と同じぐらいの年齢のようだ。
「相変わらず姫は気が短いですね。そのようなことでは、嫁のもらい手かなくなってしまいますよ」
笑いながら失礼なことを言ってのけた青年に対し、女性は鼻で笑いながら言った。
「確かにそうかもしれんな。まぁ、この年まで契りを交わしておらんとなると、よからぬ噂の一つや二つたってくるからなぁ。ここは一つ、唯、私と契りを交わしてみるか?」
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