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建物の中には約三百人くらいの食いしん坊達が、列べらた席に座り餃子を一心不乱に食べている。
そこに食を楽しむという感情は見受けられず、ただただ流れ作業の様に胃に納めている。
餃子の匂いが室内にもわっと広がっていた。
「だいぶ参ってるみたいですね」
それでも角の方に目をやると、横になって休憩をとっている食いしん坊も数十名ほど見受けられる。
そいうのを察してか潮瀬が言う。
「なんや!さすがに味付け変えてやんなノイローゼにでもなりそうな雰囲気やな。そんならいっちょ仕事しますか」
そう言って正田は右手薬指のサックを外す。
「ほな!食いしん坊の皆様っ、味付けを変えたい方はワイの周りに集まっってや!」
正田の呼び声に食いしん坊達が移動しはじめる。
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