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潮瀬翔は特殊能力者では珍しく、二つの調味料を出せる事が可能なのだ。
潮瀬家の塩
古志陽家の胡椒
二つの血族を混じり合わせた混血児なのだ。
だいたいのものが混血であっても優劣の法則で、一つの調味料しか出せないのがスタンダードな中、潮瀬翔は稀なケースなのである。
「食いしん坊の皆様お疲れ様です。俺達の方では醤油と酢を提供するのが精一杯なんです。ご了承下さい」
部屋中に響き渡る声で、皆の視線を自分に注目させるように塩瀬が言った。
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