餃子の雨

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 総隊員2000名の食いしん坊隊を取り仕切る総隊長の山下が、たまり兼ねて服部に連絡をとる。 「スマンが特殊能力社員の派遣を頼む!!餃子の量が多すぎて捌ききれん」 「わかりました。今回は餃子ですな、待っててください」  ロマンスグレーの髪とおちょぼ口が特徴的な、所長の服部は自信満々に答えた。 「須賀!正田!念のため潮瀬!!仕事の時間じゃぁ~!」  決めポーズなのだろうか。服部は名前を呼びながら、それぞれに指を差していく。本人いわくカッコイイと思っているのだろうが、ズレてしまう眼鏡が愛らしく写る。 「あぁ~今日は男だけの仕事かぁ。暇になっちゃったな!舞ちゃんコーヒーでも飲もうよ」 「美園ぉ~、そんな拗ねるなや!ワイ達の活躍を応援しといてくれや!」  指名が入らず退屈そうに言う美園シルク(ミソノシルク)に対して、半分からかいながら正田唐吉(ショウダカラキチ)が言う。
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