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家を出でから紅捺に追って来られないように
ずっと
ずっと
走ってた
あてもなく、ずっと…。
そして
気付いた時には
家からは随分離れた街道の
誰も通りそうにない裏道に
私は疲れ果てて、座っていた。
そしてまた気付いた。
嗚呼、雨が降ってたんだ…。
傘もさしてない私は、当然びしょ濡れ…。
雨にあたり過ぎた所為か、寒さとか感じなくなっていた。
『これは…ヤバい、かな。』
私はその場で膝を抱えていた。
全身、寒さで震えてた。
感覚はないけど。
取り敢えず膝を抱えていると…。
「おい、大丈夫か?」
突然、声が聞こえた。
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