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カタカタ…カタカタ…
キーボードをうつ音がこだまする……
今は深夜の二時過ぎ……ここはこの国で1位、2位を争うほどの大手新聞社。当然、お堅い記事しか書いてない。
この物語の主人公ナオはこの会社に大学卒業後、すぐ入社し、今年で8年になる。もう結婚をしててもいい歳だ…。仕事に忠実だから婚期を逃した。ともいえるが……。
ーー今日も残業だ。
カタカターー
キーボードを打つ手が止まった。
「あれ?っかし~な~…、ナタカだよね……」
ナオは考える時にでるくせ利き手と逆の手で頭をかく。
ぐしゃぐしゃ……
せっかくの長いきれいな髪が乱れる。
「………たぶんこの名前だった…は…ず…」
と言いながら机の上に積もっている資料の束をあせくる。
彼女が書いてるのは今度創刊される未解決事件、解決はしたが謎の残る事件などをまとめた雑誌の記事である。
「あった」
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