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約束した。
『今日この日この場所で逢う』と。
だから、待った。
ずっと待っていた。
けれどその人は一向に姿を見せることはなかった。
ああ…またか。
もう慣れた。
悲しくなんかないよ?
辛くなんかないよ?
傷付いてなんかないよ…?
「ほら、人間だから忘れることだってあるよ。仕方ないさ」
なんて…
言ってみるけれど。
慣れる訳ないじゃない…
本当は凄く
悲しかった…
辛かった…
傷付いたんだ…
笑ってなんかないんだよ。
待ってる間もずっと。
やっと君が来てくれた時にはもう既に夜になっていた。
でも、もう…
もういいんだ…。
君がその日一日幸せだったなら
私はその傷を隠していくから。
例え君がもう
私を想うことがなくても…
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