初めは…
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私には両親も兄弟もいなくて寂しかった。 『彼』はそんな私の兄のような存在だった。 初めはただかっこいい先輩だった。 無口でクールな先輩。 笑うことが珍しかった。 でもそんな先輩の優しさに惹かれていったんだ… 嫌な顔ひとつせずに、いつも一緒に居てくれた。 不器用な私でも、ゆっくりだけど…自分の気持ちに正直になれるようになった。
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