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とかいうわけで、教室に歩いていく。
地面に平伏していたはずの孝志も、いつの間にか復活して僕の後ろに着いて来ていた。
正直、うざったい。
何だか痴話が騒がしく聞こえるけど華麗なるスルーを決め込んで、廊下を進む。
しかし、ある場所に差し掛かった所で、僕の肩が激しい力で掴まれた。
「亮ちゃん、ちょっくら便所に い か な い か」
目が怖いくらい真剣になってる孝志が言う。
トイレがすぐそこにあって、ここを通るたびにこんなことを言ってくる。
何をされるか知ったこっちゃないけど、危ない予感しかしないので一切こいつの誘いに着いて行った事はない。
とりあえず肩に掛かった力を利用して、思いきり孝志に背負い投げを決めた。
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