卑猥な学校生活 ~逃亡者とストーカー~

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  鬱モードに入っていたのもつかの間、朝のチャイムが淡々と鳴り響く。 「あぐぅぅ……また会いに来ますからねぇぇ」 いつも、こんなふうに悲しそうな声を出しては、トボトボと去っていく。 なんかね、そのね、僕は中途半端なんだよね。 くっつかれるの嫌なのに、ああいう声で言われると寂しいっていうね。 やっぱり最低なんですよね僕? 「いつまで見惚れてんのよっ!」 菜月の喝でハッとした。 「みっ、見惚れ?そんなんじゃない!ただぼーっとしてただけだよ!」 あながち間違ってはいないです。 何さその尋問でもするような目は。なんか殺意めいたモノも感じて怖いんだけど。
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