64972人が本棚に入れています
本棚に追加
「はぁ……日に日に酷くなっていくなぁ……」
まずは大きくため息。
そして愚痴を呟きながら、せっせと着替えを済ます。
それにしても……狭い。
「ま~だ~で~す~か~?」
「まだ!開けるなよ!?開けるなよ!?」
此処は何処かと言うと……
古びれたアパートの一室。お金を払って借りている僕の部屋
……のトイレ。
おかしくない?
「出来ないならいくらでも手伝いますよ!」
そして、扉越しに聞こえる由緒の声。
……さっきから何かやらかそうと企んでるのは丸分かりだ。
「あーもう着替え終わったから、あとちょっと待ってて!」
実は今脱いだところなんです。
狭いから……なかなか……
あぁーーっ!イライラするっ!
「えーそんなの待てませんっ!」
その声と同時に、カチャリと音を立てる扉。
…………鍵閉めてたよな?何でこんなあっさり開いてんの?
僕のプライバシーってどうなってんの?
そして…………まだ下着一枚なんだけど、どうしたらいいんだろう。
最初のコメントを投稿しよう!