プロローグ

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  「……仕方ない――夜……入……か」 なんかものスッゴい怪しい言葉がボソッと聞こえた気がするんだけど。 ――もう時間が無い! 「ホラ、早く行くぞ!」 「えっ、あ、はい!」 凄い満面の笑みだな……。えぇ、体の震えが止まりませんよ。 靴履いた、鞄持った、金持った、部屋オッケー! ……いざ、出陣! 毎日の決まり文句を心の中で叫び、玄関の扉を勢いよく開けた。 え?痛い?そんな馬鹿な。 「ちょっと、速いですよ……」 そして只今激走中。後ろの由緒が頑張って着いて来てるが、やっぱりスピードには差があるのか。 何処にでも現れるから、てっきり宇宙人かなんかだと思ってたのは秘密。 ちなみに、僕の通う水城高校までは徒歩20分といったところ。 走ったら10分とちょっとくらいで着く。 朝のHRまではあと15分。 微妙だけど、少しくらいは走っとかないと間に合わない。 とりあえず二分くらい走ってから、歩調を緩やかに戻した。
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