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「おっと。私とした事が・・・。私、高槻 浩平と申します。桜お嬢様とやっとお会いする事が出来てとても嬉しく思います。どうぞ、私の事は名前で呼んで下さいね」
「あ、ありがとうございます。え、えっと浩平さん」
「素直で可愛らしい方ですね~。とっても香織様に似てらっしゃる」
爽やかに自己紹介をして下さった。高槻 浩平さん・・・。なんか、隣りから不穏な気配がします。
「お前、相変わらずだな。言っとくが、香織も桜も渡さないからな」
「おやおや。そんなにがっつりしてると、嫌われますよ?」
「なんだよ、その口調。似合わないぞ」
「仕方ないでしょう。今は仕事中ですし・・・。それに、よく褒められますよ?」
「それは、お前の事を知らない奴のセリフだろ。お前なんて、本性は腹ん中、真っ黒じゃねぇか」
「おや。もう少し締めておけばよかったですねぇ・・・?」
「は。お前の黒さにやられる俺じゃねぇ事位分かってんだろ?
な、何事でしょう?お父さんと高・・・コホン!浩平さんの間に火花が散ってます!!
「お、お母さん」
「なぁに?」
な、なんでお母さんは、二人の事を止めないんですか~??
「あ、あの・・・」
「あぁ。さっちゃんは知らなかったわね。大丈夫よ!あの二人、あーみえて仲良しさんだもの!」
「・・・そうは、見えませんけど」
「うふふ。あの二人は、心の中では嬉しいのよ~。しばらくしたら収まるわ」
「・・・そ、そうですか」
全然、仲良しって感じがしませんよ??だって、浩平さんは、笑顔なのに目は笑ってないですし。お父さんは、毒舌で返してますし。
お父さんの意外な一面を見た気がします。普段、あんな感じではありませんし。
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