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お父さんからのあつ~い抱擁が終わり、ぽつりぽつりと知らなかったお父さんの実家話を話してくれました。
「所で桜。“FUZIMOTO”って分かるか?」
「ホテルで有名な企業ですよね?」
「あぁ。俺の母さん、そこの会長なんだ」
「へぇ~」
ん?ちょっと待って下さい!?
俺の母さん…?
か あ さ ん !!??
「…Σ!!えぇぇぇっ!?」
ちょ、ちょっと待って下さいよ!!会長が母さんってどーゆうことですかっ!?
「さっちゃん、さっちゃん。百面相なさっちゃんは可愛いけど。落ち着いて~」
「落ち着いてられないです!?」
「や~見事な驚き様でしたね」
そりゃ驚きますよっっ!!だって天下のFUZIMOTOですよ!?
ここ数日、色んな企業を調べましたが、凄い会社なんですよ!
「お父さんが家を出た理由が、今のお話ですと全然結びつかないです。お母さんとの結婚を反対されたとは、とても思えませんし」
「トップに立つ家系にも色々あるんだけど。藤本家の本家は比較的、脳天気だか問題ないが、分家の連中がな」
なるほど。分家の方々にお母さんとの事を反対された・・・?
ん?でも、二人の出会いは、社会人になってからですよね?大恋愛の末、二人は結ばれて私が生まれたと、小さい頃から聞かされていましたし・・・。
と言う事は、お父さんが家を出たのは、もっと前・・・?
もしかして・・・分家の人たちと不仲・・・?それは、それで悲しい気もします。
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