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「あははは!お前たち、前途多難だな!」
「「麻紀子さん、面白がらないで下さい」」
「何を言う!お前たちの焦る顔が見れて、私は満足だ!」
「うふふ。さっちゃんは、色々と考えちゃう子だから、驚いたでしょう?」
「香織さんまで、面白がってます?」
「あらあら。ばれてしまいましたね。でも、色々と考えてしまうのが、さっちゃんだもの。こうなる事は予測、ついていたでしょう?」
「お前たちが、諦めるならそれまでだな」
「なっ!司さん!!」
「縁起でもない事、言わないで下さい!」
「なら、桜の不安を解消させろ。お前たちの気持ちが通じてないのは、明白だろ?」
え、どう言う事でしょうか?彼らと、お父さん達って顔見知りだったのですか?
「「桜さんっ!!」」
「はいっ!?」
「桜さん、僕たちは貴女に恋してます!」
「え!?」
な、なんでしょう!この展開は!!
私、両親やお婆様、そして浩平さんがいる目の前で、告白されてます!?
「一目惚れなんです!だから、僕たちは年齢なんて関係ありません!」
「今すぐに、婚約者にならなくていいです!僕たちの事を知って下さい!」
「「お願いします!!」」
どうしましょう。凄く、顔が熱いです。
年下で、年齢があまりにも離れすぎですのに。
彼らが、私に・・・?信じられません。でも、言葉には嘘をついている様には見受けられません。
きっと、彼らの本心なんでしょうね。
ここで、断ってしまったら・・・。それは、彼らに申し訳ないと思います。
でも、相手を思う心が、こんなに重い物だったとは、思いもよりませんでした。
「お2人とも、顔を上げて下さい。先ほどは、お2人の気持ちを考えずに軽率でした。申し訳ありません。あの、とても嬉しかったです」
「「!!」」
「ん。では、このまま話は進めるぞ」
「お婆様」
「ふふふ。きっと、桜はどちらかを選ぶさ。私の、勘は当たるんだ!」
「野生の勘だろ?」
「む!お前は、いちいちトゲがあるな!少しは、私を褒め称えろ!!」
「はぁ!?ふざけんな!なんで、ばばぁを褒め称えなきゃならないんだよ!」
「なにおぅ!じゃ、誰だったら褒め称えんだ!私が納得出来る奴なんだろうな!」
「親父だよ!!当たり前な事、言わせんなっ!!!!」
お父さんと、お婆様の言い合いは、浩平さんが止めるまで、収まりませんでした。
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