ふたりぼっち

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「わ、早いっ…スゴい!!もうちょっと…あと少し。頑張って!!」 後ろから楽しそうにはしゃぐ声が聞こえてくる。 君の声が、笑顔が僕の力になるんだ。 坂を登りながら思った。 街はとても静かすぎて、まだ眠っているかのようだ。 それもそのはず。 今まさに日が昇ろうとしているような時間だ。 「…何か、こうしてると世界中に二人だけみたいだね。」 君はまるで独り言でも言うように小さくこぼした。  
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