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時間も確認し、少し早歩きで帰るか…なんて思い始めたら。
誰か女性の声が聞こえた。
近くだ、近くに居る。
何時もならば、無視して通り過ぎる所
今日子供達の正義のヒーローごっこを見て感傷的になったせいか、自然と足が声のもとへ向く。
「ハッ…ハッ…ハッ…」
息が上がる
久々に必死に走ってる。
こんなに必死に走るのも小学校以来だ。
中学校からは徒競走なんてのは、ダルいからって必死に走らなくなった。
自分でもなんでこんな事してるんだろうと不思議に思う。
いくら正義の味方の話をしたからって何故。
でも、こんな正義の味方も良いんじゃないだろうか。
地球規模で誰かを守らなくったって、誰か一人を救うヒーローだってありなんじゃないだろうか?
俺は大人になった。
だからこそこう思う、そしてヒーローになる。
「ハァハァハァ」
川のすぐそば橋の下
大人数で今にも女性を襲いそうな男達が目に入った。
怖い、足がすくむ
だけど言おうヒーローになるために
「彼女を放せ」
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