21人が本棚に入れています
本棚に追加
今、俺は家への帰りの道を辿ってる。
あそこから家までは二時間半。
ということは帰る頃には七時半ぐらいだろうか?
少し疲れるだろうけど決して歩けない距離じゃない。
何時もならば電車で帰る所だが…何故だろう、こんな気持ちになったからか……
昔の事を思い出したから歩くって言うのも変な話だけれどもそういう気持ちなのだからしょうがない。
周りを見てみれば何もない、いかにも此処は田舎ですよ、と言わんばかりに
そして俺はそこを寄り道しながら歩く。
今なら、なかなか見ない駄菓子屋もあったり歩いてみれば面白い発見もある。
昭和に戻ったみたいと言えば大袈裟だが、この夕暮れ時も手伝いやはりどこか懐かしい。
「はあ~、気づけば夜だな~」
寄り道をなんの考えもなくふらつけばそうなるだろう。
先程まで少しうるさかったここら一帯も今は静寂が包んでいる。
腕時計を見れば八時
時期も時期だしすっかり真っ暗になってしまっている。
未婚だし、家に待ってる人も居ないのが唯一の救いか。
「キャー!!!!」
最初のコメントを投稿しよう!