エピソード:1

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それから暫くして、俺は学校の七不思議を一つ耳にした。   図書室から助けを求める少女。   昔、この学校の図書室で殺人事件があったらしい。 図書委員は、用事があったため、見回りを怠って、閉館時間よりも早く施錠した。 だが、図書室には少女が一人残っていたのだ。少女が帰ろうとすると、ドアが開かない。 少女は、窓から帰ろうとしたが、図書室は2階にあって、病気がちだった少女に2階から飛び降りる行為は考えられなかった。   丁度その日、指名手配されていた男がこの学校に侵入した。 一つだけ開いた窓。2階くらいだったらと、男はその窓から侵入した。 そう、その窓は図書室…。   図書室に侵入した男は少女を見つけると、強姦した後殺した。 少女は何度も抵抗し、逃げ回って助けを求めたが、誰も来なかった。逃げ場のない図書室で、少女は最後まで助けを求めながら死んでいった。   次の日、少女は無惨な姿で発見された。それから彼女は放課後図書室に度々現れるのだそうだ。   放課後、図書室を見上げると見えるらしい。悲痛な面持ちで此方を見ている少女が…。
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