魔法使いパード

すべての始まり

「そったらこと調べて、おらたちにいったいなんの得があるだ？」

大工のゴンだ。

ゴンは力持ちで、器用な男だ。まじめで心優しい大男で、将来有望な１６歳だ。

「うん。調査によって島以外の文化を発見することが出来たら、その文化のいいところを取り入れて、島の発展に繋げられる。」

「よくわかんねぇだよ。具体的にはどんな？」

「具体的には私も行ったことがないからわからない。
ただもしかしたら、
島で少なくなった魚を捕れるかもしれないし、
島にない作物を育てているかもしれない。
イエロハットよりも高度な魔法を使えるかもしれないし、
島民が考え付かなかった商売があるのかもしれない。
そういういいところを島に取り入れることが出来たらいいと思ってる」

おぉ！なるほど！

みんな感嘆の声をあげた。

ゴンも納得したようだ。