エピソード3

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その日 私の封印された記憶は 涙とともに、鮮やかに蘇った。 ――――――――――― 親の転勤で遠く離れて しまったために 一番苦しんでいた時に 側に居てあげられなかった 大切な、大切な、私の幼友達 黄色から、赤へと点滅してゆく 君の心のシグナルに 私が書いた最後の手紙は 間に合わなかったね あんなに約束したのに あんなに笑っていたのに 君は……。 たったひとりでガマンして たったひとりで苦しんで たったひとりで逝ってしまった  
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