第一話

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サバンナに寂しがりやのライオンがいた。ライオンはとぼとぼと吊橋を揺らしながら歩いていた。 ライオンはサバンナではみんなに嫌われ、一人ぼっちだった。 「はぁ・・・俺はなんでライオンに生まれたんだろ・・・シマウマやゾウなんかに生まれたかったよ・・・ ─・・・ん?」 しょんぼりしているライオンは橋を向こうでそれを見付けた。 黄色く─ 一輪だけ─ それは明るく─ そよ風にゆらされ─ そこにいた─ ─それはライオンには地面から生まれた太陽にみえた。 「なんだろう?」 ライオンが近付いてみる。それはライオンが近付いてきてもそこから動かなかった。サバンナのみんなはライオンが近付くと逃げるのに、それは逃げないでいた。 それは─タンポポだった。
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