Sky Blue

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     この苦しさを思春期だからと片付けるなら、思春期だからと無鉄砲な自分に身を預けるのもありなんじゃないか?  そう思いながら、いつまでも躊躇っている自分を悔しく思った。  自分も、大人も。  心の底から嫌いだと思った。  大人たちはどうしてあんなに分析や鑑定が好きなんだろう?  そんなもの、今の僕には何の役にも立たないのに。既に諦めさえ漂い始めたこの感情を、そんなもので推し量るくらいなら、楽に逝ける方法を教えて欲しかった。  天気が良いせいなのか、たくさんの真っ白なシーツが屋上ではためく。まだ四月半ばだというのに今日は夏日で、陽射しを浴びているだけで暑かった。
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