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ふむ、あんなにジークに女が寄るのだから結構ジークと行動を共にしている俺にもおこぼれが来ても可笑しくない筈なのだが…
………無理か
トーマ
「なぁ、キム。 俺の席が埋もれちまったんだがどうしたらいいと思う?」
座席割を見る限り俺の席はジークの斜め後ろ
しかしジークの周りは女子が群がり周りの席も埋もれてしまっている
キム
「担任が来るまで待つんだな。 ジークの後ろの席のあの子もそこでオロオロしているし」
キムの指差した先にはホントにオロオロしている女子がいた
しかし珍しい
ジークに興味がないのだろうか
その子は俺達の視線に気付いたのかこちらに寄ってきた
??
「あ、あのっ、あの人だかりは何なんでしょう?」
控えめな物言い
しかし目は猫を思わせるようにくりくりとし
青みがかった髪は…………なんつーか可憐だ
トーマ
「ああ、あそこにジークがいるから」
キム
「君はあそこに飛び込まないの?」
??
「い、いえ、私はあんな風にはとても」
控え目な子だなぁ
なんか守ってあげたくなる
………魔法適正1の俺なんかに守られる奴なんかいないって言葉は無視だ
キム
「ふーん、そか。あとこいつ君の隣の席の落ちこぼれ」
トーマ
「落ちこぼれは余計だ。あ~、トーマ=ノルシュタインだ」
??
「あ、えっとベル=モットキールです。」
キム
「あ、俺の紹介忘れた。俺、キム=ネルスト」
ベル
「あの、その、よろしくお願いします」
キム
「ん、よろしゅう。もしジークのファンならそこの落ちこぼれに言えば情報やデート組んで貰えるよ」
相変わらず変な情報流すんじゃねぇよ
ジークと女子のデート組んで俺に何の得がある
キム
「ただし報酬は落ちこぼれと一回はデートする事と落ちこぼれに他の女子を紹介する事だ。仲介料金は1000セルから。10000セルからは報酬いらん」
…………一瞬、ジークに土下座して女子とのデート組んでいる自分の姿がリアルに浮かんだ
金と欲は人間の原動力だよな
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