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言いたい事か聞きたい事でもあるのかマツギが俺の髪を引っ張って来る
トーマ
「痛てぇから止めてくれ」
マツギ
「ん、気付いたか」
髪を引っ張られて気づかない奴なんていないだろ
マツギ
「お前にいくつか聞きたいんだがよ」
トーマ
「……何?」
若干不機嫌な俺
誰だっていきなり髪を引っ張られたら不機嫌にもなるさ
マツギ
「先ず一つなんだが……なんでお前からは魔力を感じないんだ?」
………………は?
いや待て
そりゃ魔法適正1だけどよ
魔力無しって訳じゃないぞ?
トーマ
「いや、そりゃ魔法適正1だから魔力の総量とかは微々たるもんだが無い訳じゃないんだが……」
マツギ
「だが感じないぞ? ……けど俺が維持されてるからには一応魔力はあるってこでいいのかな?」
いや俺に聞くな
俺だって好きで魔法適正1な訳じゃないんだから
マツギ
「そんじゃ次な、属性不明ってマジ?」
…………………………………………大マジじゃ
そう意味を込めて黙り込む
マツギはきちんと理解したらしくしきりに唸っている
トーマ
「どうした?壊れたか?腹壊したなら便所は扉を出て左だ」
マツギが軽く俺の頭に噛み付いた
すっごい痛いので掴もうとしたらちびっこくてなかなか捕まらない
ばさばさと翼をはためかせながらマツギが口を開く
マツギ
「不明ってどの色にもならなかったって事か?」
トーマ
「ああ、そうだよ!!」
飛び付くように跳ねたがマツギが寸前のとこで上昇して俺はしたたかに頭を壁にぶつける
マツギ
「もしかして属性が定まってないガキの時に変に魔法でも使ったんじゃねぇだろうな」
トーマ
「んな馬鹿するわけねぇ・だ・ろ・うが!!」
ステップを踏み、天井近くまで跳んだのにマツギが急に停止して掴みそこね、着地に失敗して臑をベットの縁に強打した
トーマ
「っ-------」
ごろごろと臑を抱えて転がり回る
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