落ちこぼれが落ちこぼれを召喚

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ジーク=バッカニア。 こいつ俺の友達。 同じ町のお隣りさん。 幼なじみという奴だ。 どうせ幼なじみなら女の幼なじみが欲しかった。 いや、いるには居るのだが…… 母 「ほら、準備はした?」 トーマ 「したよ。空間魔石に荷物は全部入れたし2年になってからする使い魔召喚用の魔石も持っているよ」 母 「それじゃ行ってらっしゃい」 トーマ 「はいはい、行ってきます」 とまあ、家を出た訳だ。 トーマ 「……もう出発したんじゃなかったのか学年首席」 ジーク 「…………お前を待っていたんだ落ちこぼれ」 こう、険しい目付きで俺を威圧するクールビューティーが学年首席にして魔法適正250を記録する幼なじみのジーク=バッカニアだ。 確かに学生としては凄い魔法適正を記録しているが大人で騎士ならいない事もない。 こいつが俺を落ちこぼれと呼ぶのは苛々している時。 トーマ 「すまん、悪かったよ」 ジーク 「…………ふん、行くぞ」 トーマ 「ホント、お前は良い奴だよ……」 早足で歩いていたジークが振り返り俺を呼ぶ。 ジーク 「…………早くしないと置いて行くぞ」 トーマ 「わかったー、今行くって」 こうして、魔法学園2年目の俺の落ちこぼれライフが始まるのだった。
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