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寮に着いた。
トーマ
「相変わらず相部屋か」
ジーク
「………まあ、学年の順位で部屋割は決まるからな」
トーマ
「悪かったな…魔法学で属性が不明だから属性試験受けられなくて………ああそうさ、そのせいで俺の成績はいつも最下位さ……」
ジーク
「………そこまで言っていないだろ」
トーマ
「うるさい!! 俺の気持ちが学年首席に分かるものか!!」
ジーク
「………はぁ、周りの期待に応えるのも大変なんだよ…俺は普通にお前の友達で楽しくやれてればよかったのにな」
良い奴だよホント。
俺が本気でこいつを嫉んでないのもこいつのお陰かな。
トーマ
「まあ、俺もお前が助けてくれるからここまで来れた……これからもよろしくな、首席」
ジーク
「………わかってるよ、落ちこぼれ」
「「ぷ、く、ははははははは、やっぱこれ変だな!!」」
最終的には笑いあった。
やっぱ二人して昔からの相棒であるのは変わらない
。
今じゃジークには敵わないけど昔はいじめっ子のグループに二人だけで乗り込んで暴れまくった。
子供の間は俺とジークはヒーローだった。
子供の時は魔法なんざ使えないから喧嘩とかが強い奴がヒーローだった。
けど、俺とジークのヒーローはただ一人。
森で遊んでいた時に盗賊に襲われて、そんな俺達を救ってくれた白と黒の外套を纏った若い騎士だった。
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