マイダス狩り

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バサンをその男に引き合わせた酒場の主人には、このような反応はお馴染みのものだったのだろう。みごとにはげ上がった頭を小刻みに震わせ、笑いをかみ殺しながら言った。 「まったく、よう、ラドロフ、一体おまえさんはどんな怪物だと世間に思われているのかね。」 「伝説の男」ラドロフは彼のそのようなからかいには何の反応もしなかった。目の前のバサンを、大した関心も浮かべていない目で見ているだけだった。
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