小隊長殿! 作戦会議です

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「…………!」 「遠足気分? はなたれ小僧? 相手の力量も見切れない 半人前が何をほざく。」 声は、静かで 穏やかで笑みさえ 浮かべているが 目が笑っていない。 「私は、君達の命に 責任のある立場だ。 だから何が何でも 君達を生かして帰す だからそれを邪魔する者 全体の和を見出す 馬鹿に付き合っている 暇など無い。」 消し炭になれば 考えも変わるか? 静かにそう問うエリクソン 「…魔術の…、 詠唱破棄だと。」 あえぐグェンデル。 発動時になんら 動きを見せる事なく 魔法を使う そんな真似が出来るのは 一握りの最上級の 魔術士だけのはずなのに。 「器用だろう? これぐらいのハッタリを かませないと 小隊長なんか やっていけないさ。」 問いかけの答えを 確かめずに エリクソンは、 手の平の炎を消し 胸ぐらを掴んでいた グェンデルの腕を 振りほどいた。 「明日から早速任務に就く。 偵察の為のメンバーを揃えろ ……そうだな、 グェンデル曹長。 私を除けばこの中では 君が一番の上官だ 小隊の事も良く熟知している。 地獄からでも 生還できるメンバーを 編成してもらうぞ。」
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