小隊長殿!偵察任務です

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「勝とうとする 手柄を求める 向上心があるのはいい。 だが手柄や昇進の為に 命を投げ出す 必要は、無い。 そんな物は、 勝てる時にいくらでも 取ればいいのだ。」 「…………。」 「私は、必要とあれば いくらでも戦おう。 君たちに危険な場所へ 死線をかいくぐり 敵将の首を取れと 無茶な命令もする。 だがそれは、 それしか選択肢が 無ければの話だ。」 気が付けば 誰もがエリクソンの言葉を 静かに聞いていた。 反抗的な態度を 示していたグェンデルさえ 今は、沈黙を保っている 「馬鹿と言われようが 夢を見すぎだと、 綺麗事を言うなと 言われようが構わない 私の使命は、 誰一人欠ける事なく 小隊全員が終戦まで 生き延びること。 ただそれだけだ。」 エリクソンの口調に よどみはなく その視線に迷いはない ただそれだけ それだけの事が どれだけ大変な事なのか それがわかっている上で エリクソンは、 誰も死なせないと 隊員の前で宣言した。
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