小隊長殿!偵察任務です

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「新しく来た ボーヤの事だよ。」 新しいボーヤと言われて 首を傾げるアンバラック 「隊長だ隊長、 俺達から見りゃ まだまだボーヤだろう。」 納得したとでも 言う様に頷き 「逃げ足は、速い。」 「…たまに話が 通じないよな、俺達。」 深呼吸を一つ 気を取り直して 「逃げ足じゃなくて 指揮の話だ。 まともに仕切れると 思うのか?」 兵士である以上 たとえ不本意な命令でも 従わなくてはいけない しかし彼等は、 兵士である前に人間だ 本部直属の正規兵ならともかく マトン・ラードの兵士達は、 雇われの傭兵である 命がけの仕事だけに それなりに高給 手軽を立てれば ボーナスも付くので それなりに頑張って 戦おうとするが 常に戦いの中に 身を置くだけに 役立たずな 権力を傘に着るだけの 士官の命令は、 端から突っぱねて 受け付けない。 命令違反は、重罪だが 誰だって命が惜しいのだ 死んでまで 従おうと思える士官は そうはいない。
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