小隊長殿!偵察任務です

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アンバラック・トーラス伍長は 中央から来た士官である エリクソンに 好印象を持っていなかったが 仲間思いな人間でもある 個々に戦う兵士と 優秀な指揮官の元 団結して戦う兵士との間に 決して埋められない 戦力の差が発する事も 逆に無能な指揮官の命令で 多くの若い命が 散って行ったのも 自分の目で見ている それだけに あの年若い指揮官の腕前が 気になるのだ。 「指揮なんて物は、 実際にやってみなきゃ わからん、だが…。」 グェンデルは、 一旦言葉を句切り 「これだけは、わかる 隊長は、世紀の大馬鹿者か もしくは天才かの どちらかだ。」 「どうしてそうなる?」 胸ポケットから 葉巻を取り出しつつ グェンデルは、 考えをまとめながら 「…どんな馬鹿でも 人が生きてれば 死ぬものだと知っている 人間に絶対は、 無いからな。 …たがあの隊長は、 誰も死なせないと 断言してみせた。」 「…………。」
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