一時の安らぎ

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瑠璃はいつもひとり書物を読んでいた。   それでも重衡の姿を見つけると、ニコリと笑って手を振って、 石から飛び降りて駆け寄って来た。     瑠璃もまた、周りから腫れ物に触るように扱われていたし、 同じような年頃の友達もいなく、いつも孤独だった。     二人は特別何か話をするでもなく、 瑠璃が書物を読む横で、重衡は仰向けになり空を見ていた。    
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