狂い始めた歯車

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山の中腹に大きな石があって、 その上にいつもひとりの女の子が腰掛けて、書物を読んでいた。         重衡はいつも木の陰からその女の子を見ていた。       年はおそらく重衡と同じくらい…     色白で、大きな瞳…   綺麗な髪が風になびいている。         着ている着物も、紗の上品な物で、 おそらく貴族の娘か何かであると思っていた。    
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